海外売り上げが国内を逆転した「ユニクロ」を柱に、激化する国際競争に挑む。自動車からIT企業まで優れたビジネスモデルを手本とし、自社の変革を続ける。話題の「ゾゾスーツ」や自らの後継体制についても言及した。
(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

トヨタ、グーグル、アリババ……全ての企業から学ぶ。
経営の王道は昔から何も変わっていない。
問 アパレル業界が不振から抜け出せません。業界の垣根を越えた競争も激しくなる中で、ファーストリテイリングはどういう価値を示しますか。
答 顧客の要望に応え、顧客を創造するということが、アパレル業界はできていません。残念ながら、ほとんど作る側の思い込みでした。反対にお客様は『生活に必要な道具としての服』という感覚になっている。だから業界とお客様の感覚が根本的にずれ、要望に沿った商品を開発してきませんでした。
我々はずっと、要望に応えることを考えてきたので、今こそ世界中で伸びていけると思っています。商売を始めて以来、今ほどエキサイティングな時期はありません。日本や欧米は成熟市場ですが、アジアはこれから伸びていきます。約40億人が住んでおり、その半分ぐらいがもうすぐ中産階級になると予測しています。中国からインド、東南アジアを含めてすごく大きな市場が誕生するわけです。これはチャンスですね。この市場の人たちは、新しい服とその情報に飢えていると思います。
[コメント投稿]記事対する自分の意見を書き込もう
記事の内容やRaiseの議論に対して、意見や見解をコメントとして書き込むことができます。記事の下部に表示されるコメント欄に書き込むとすぐに自分のコメントが表示されます。コメントに対して「返信」したり、「いいね」したりすることもできます。 詳細を読む