2017年、多様なロボットや工作機械をつなげるシステムを満を持して投入する。 クラウドを主体とせず、リアルタイムでの制御とセキュリティーの高さが特徴だ。 外部企業とも積極的に連携し、長期的な経営戦略の重要性を説く。

(聞き手は 本誌編集長 飯田 展久)

PROFILE
[いなば・よしはる]1948年茨城県生まれ、68歳。73年東京工業大学卒。いすゞ自動車を経て、83年ファナック入社。2001年副社長、2003年社長。2016年6月にCEO(最高経営責任者)職を新設して会長兼CEOに。創業者で名誉会長の稲葉清右衛門氏は父、ロボット事業本部長を務める稲葉清典取締役は長男。

必要な技術があればちゅうちょなく外部と連携。
100年、200年単位で健全な企業の存続目指す。

 問 最近のファナックは、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」に注力している印象があります。

 答 ファナックでは以前から工作機械全体を1つのグループと捉え、部分最適ではなく全体最適のためにどうしたらいいかという問題意識を持っていました。今日、IoT(モノのインターネット)が脚光を浴びていますが、私は最新技術の活用によって昔からの夢がようやく実現できる状況になってきたと手応えを感じているところです。

 それを具体化するのが現在開発中のオープンプラットフォーム『フィールドシステム』です。2017年3月末までには、約300社のパートナーがアプリケーションの開発などをできる環境を提供する計画です。

 スマートフォンと同じような感覚で、必要なアプリをダウンロードして使えるようにします。4月頃の展示会では10個程度のアプリを使って、フィールドシステムはこういう形で使えますよということをデモンストレーションしたいと思っています。9月には実際にサービスを開始する予定です。新しい時代に対応した中核的なシステムとして、大きなビジネスに育つと期待しています。