「トマトの会社から、野菜の会社に」──。そんなスローガンを掲げたカゴメの業績が好調だ。トマト関連商品と野菜飲料に次ぐ第3の柱として、商品特性が異なる2つのスムージーをヒットさせた。度重なる失敗にもめげずヒット商品に育て上げた背景には、「待ち」から「先取り」への経営改革があった。

<b>「GREENS」と「野菜生活100 Smoothie」などスムージーの売り場提案を始めた(横浜市金沢区のアピタ金沢文庫店)</b> (写真=陶山 勉)
「GREENS」と「野菜生活100 Smoothie」などスムージーの売り場提案を始めた(横浜市金沢区のアピタ金沢文庫店) (写真=陶山 勉)

 「やっと東海エリアでも通常販売されるようになった!」「まもなく関西でも販売される。毎日でも飲みたい」──。

 9月下旬、SNS(交流サイト)にはカゴメのスムージー「GREENS(グリーンズ)」についての書き込みが急増した。これまで販売地域は関東を中心とする1都9県だけだったが、関西と東海、北陸へと広がったからだ。原料は野菜と果実だけという無添加で、賞味期間は22日と短く新鮮さにこだわった。価格は198円前後(税抜き)と安くはない。それでも、消費者ニーズを的確に捉えることに成功した。

 だが、グリーンズをヒットさせるまでには、約3年の歳月が必要だった。開発が始まったのは2014年春。「フレッシュなジュースをつくる」という号令の下に、カゴメでは珍しい社内公募で開発メンバーが集められた。

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