事業の屋台骨を支える火力発電事業を、東京電力と統合することに合意した。福島第1原発事故の処理負担リスクを遮断しつつ、成長のために踏み切った。狙うのは首都圏市場。東電と東京ガスを相手に小売りビジネスで勝負を仕掛ける。

<b>上越火力発電所(新潟県上越市)にある巨大なLNGタンク。この燃料の効率利用が中部電力の生命線だ</b>(写真=佐々木 譲)
上越火力発電所(新潟県上越市)にある巨大なLNGタンク。この燃料の効率利用が中部電力の生命線だ(写真=佐々木 譲)
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 7月1日、中部電力のお膝元である愛知県で異変が起きた。岡崎市にある三菱自動車の主力工場が、電力の契約先を中部電から東京電力ホールディングスに切り替えたのだ。東電はさらに同月3日、中部圏に絞って家庭向け電力料金の価格を引き下げ、一部で中部電より割安にすると発表した。

 東電の猛攻にさらされる中部電。勝野哲社長は「顧客との関係を改めて見直さないといけない」と危機感を口にする。だが、冷静にこう続けた。「競争の激化は現場が一番身に染みて感じているはずだ」

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