明治製菓と明治乳業の統合で誕生した1兆円企業、明治ホールディングス。当初は相乗効果が薄いとみられていたが、過去4年で時価総額は6倍以上に急拡大した。不採算商品を思い切って削るだけでなく、ヒット商品も生み始めた。統合により何が変わったのか。


8度目の正直──。1986年以来、高級チョコレートの開発に何度も取り組んできた明治が、ついに鉱脈を掘り当てた。2016年9月に改良発売した「明治ザ・チョコレート」が大ヒットしている。
明治はチョコレート市場でシェア首位だが、従来の主力品「ミルクチョコレート」の価格は100円前後で、価格競争は激しい。そこに投入したザ・チョコレートは2倍以上の税抜き220~230円という思い切った値付けにした。当初、取引小売業からは「その価格では売れない」といった声も上がったが、ふたを開けてみれば、発売から半年間で1年間の目標を超える約44億円を販売した。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り5629文字 / 全文文字
-
有料会員(月額プラン)は初月無料!
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
日経ビジネス電子版有料会員になると…
特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題
ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題
日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題
この記事はシリーズ「企業研究」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?