テレビ通販で知られるジャパネットホールディングスが、高田明創業者の引退後も高成長を続けている。カリスマ不在という経営リスクを、組織力で乗り越えようとするのは、社長を継いだ長男の旭人氏だ。販路・商品のテコ入れを軸に創業者依存の風土を一変。競争の激しい通販業界で勝ち残りを目指す。

誰もがイメージするテレビ通販(①)と、福岡市でオープンした実店舗(②)、コールセンターでのサポート(③)を組み合わせて顧客満足度を高める
(写真=諸石 信)
(写真=菅 敏一)
 

 6月上旬、長崎県佐世保市にあるテレビスタジオでは、法被姿の男女がシャープ製のエアコンを前に、満面の笑みで掛け合いを見せていた。「今年発売の新製品ですよ!」「電気代も安い!」「取り付け工事費込みで!」「5万9800円でお求めいただけます!!」──。通信販売大手ジャパネットホールディングス(HD、長崎県佐世保市)の中核事業会社、ジャパネットたかた(同)のテレビ通販の語り手(MC)だ。

創業者の高田明氏の存在感と名MCぶりで消費者の信頼を勝ち取ってきた

 「ジャパネットたかた」と聞けば、誰もがあの人を思い浮かべるだろう。少し高めの声と、丁寧でユニークなMCで知られる高田明氏である。

 1986年に前身となるカメラ店「たかた」を創業。ラジオ通販を皮切りにテレビ通販にも進出。一代で連結売上高1500億円を超える大企業に育て上げた。しかし現在、高田氏はおなじみの通販番組には一切出演していない。