人手不足を背景に工場の自動化が進む中、オムロンが営業改革を進めている。キーワードは「高度10m以下」。現場に徹底的にこだわり新たな価値を生み出す考えだ。電機・ITの巨人が勝機をうかがう「レッドオーシャン」で勝ち残れるか。

 琵琶湖の南東に位置するオムロンの草津事業所(滋賀県草津市)。同社の国内最大の製造拠点に、大手メーカーが殺到する「部屋」がある。自動車や車載部品、半導体、食品など業種は幅広く、現在は「3カ月待ち」という盛況ぶりだ。

 高速で動かしても容器内の水がこぼれ落ちない搬送装置、電極用フィルムの高速巻き取り機、小型ロボットが異なる工程間の搬送を担う無人製造ライン(上の写真)──。3カ月待ちという部屋に足を踏み入れると、10台以上の製造装置がズラリと並ぶ。

 実はここ、センサーやロボットなど工場自動化に欠かせない制御機器を手掛けるオムロンの、新たな営業戦略を象徴する拠点だ。