創業20周年を迎えたサイバーエージェントが、藤田晋社長の号令で「第3の柱」の育成に挑んでいる。成功体験を信じ、インターネットテレビ局「Abema(アベマ)TV」に巨費を投じてトップ自ら現場に入る。ただ、赤字覚悟の取り組みは「賭け」にも映る。10年先を見据えているという新規事業の勝算を検証する。

 2016年4月に開局したインターネットテレビ局「Abema(アベマ)TV」が、急速に視聴者を増やしている。バラエティー、ドラマ、スポーツなどの豊富なコンテンツと、スマートフォン(スマホ)やタブレットを使って無料で視聴できる点を若者が支持。アプリのダウンロード数は2600万、月間の視聴者数は1000万人を超えた。

 「マスメディアを目指す」──。そう宣言してAbemaTVを運営するのが、インターネット大手のサイバーエージェント。広告事業、ゲーム事業に次ぐ、第3の柱に育てる方針だ。

 だが、AbemaTVを中心とするメディア事業の売上高は会社全体の7%にあたる約256億円(17年9月期)。一方、営業損益は185億円もの赤字で、既存の主力事業が稼ぐ利益の3分の1以上がAbemaTV事業で失われている計算だ。その傾注ぶりは、外部からは先行きが不透明な「賭け」のようにも映る。

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