倒産寸前だったメガネスーパーの業績が急回復している。投資ファンドから派遣されたトップは、370店以上をくまなく行脚して、意気消沈していた社員を熱血指導。時代遅れになりかけた事業モデルをどう再生させるか。環境激変に苦慮する多くの企業に示唆がある。

新宿中央東口店、初売り前の「出陣式」の様子。中央のピンクの法被姿が星﨑氏(写真=竹井 俊晴)

 2018年1月1日午前9時半。元旦の静けさが広がるJR新宿駅前に、赤い法被姿の集団が立ち並んだ。異様な光景に外国人観光客が思わず足を止め、不思議そうに見つめる。

 「メガネスーパー心得。一つ、毎日が勉強であることを心得ます」──。メガネスーパー新宿中央東口店の宮田永士店長の発声が静寂を破った。周囲のスタッフが祭りのように太鼓を鳴らし、祝い酒が振る舞われる。

 「出陣式」と呼ばれるこの行事を、メガネスーパーは16年から毎年、実施している。今年は社員とその家族約180人が参加した。百貨店などの初売りは正月2日以降が一般的。働き方改革が叫ばれる昨今、外部から見れば“ブラック”的なイメージを抱きかねないが、意外にも集まった社員の表情は生き生きとしていた。