切り離され、創業期のスピリッツに火

「特集 挫折力」(8/7・14号)

 どんな企業にも創業期がある。当時は創業者の熱意とそれを支えるフォロワーでがむしゃらにやっていたはずである。会社が大きくなると、そういう意識は末端に届かなくなる。ゼロから立ち上げた人と既にある大樹にやって来る人とではスピリッツが違うのだ。それに気付かないと破綻が来るのかもしれない。今回紹介されていた各社は、そんな挫折からもう一度立ち上がってきた。ソニーはもともと、今までにないものを作ろうという人たちの集まりだった。VAIOもだんだんとソニーという傘の下にいるうちに、そのマインドがなくなったのではないだろうか。それが切り離された危機感がスピリッツに火をつけたのかもしれない。

竹内 祐司(愛知県、会社員、54歳)

編集部から

 ソニーはベンチャー精神あふれる企業風土で知られてきました。「ウォークマン」「AIBO」といったユニークな製品を開発。ゲーム、金融、映画、音楽などの新分野にも乗り出して、高成長を実現しました。「VAIO」もそうした文化が生んだ成功事例の一つでした。

 しかし、大企業になると往々にしてベンチャー精神は失われがちです。ソニーからもいつの間にかとんがった商品や新事業が生まれにくくなってきました。それでも巨大な船から投げ出されれば、必死に泳ぐしかありません。そうなると創業精神は自然に復活します。VAIOは海外市場にも再び挑戦しています。逆境を乗り越えた経験を生かして、次のイノベーションを生み出すことを期待します。

/山崎 良兵