免許返上でも問題は解決しない

「特集 あなたを襲う認知症」(3/13号)

 買い物を兼ねてウオーキングをしていると、左右を見ずに車道を横断する歩行者や、直進車が接近しているのに強引に右折しようとする車をよく見かけるようになった。どちらも大抵は高齢者だ。高齢化が進む日本では当分の間、認知症患者が減ることはない。

 高齢者の交通事故防止に有効な解決策は免許返上だと思われた。しかし、コンパクトシティー化を進めるとしても、当面は車がなくては生活が成り立たない地域が多い。免許返上者に福祉タクシー券を配布したとしても、タクシー運転手が高齢化していては効果が少ない。昨年は集団登校中の小学生の列に高齢者が運転する車が突っ込む痛ましい事故が起きた。解決策はないだろうか。

斎藤 照夫(神奈川県、無職、70歳)

編集部から

 最近、「クルマが歩道に突っ込んだ」というニュースを見るたびに、運転手の年齢が気になるようになりました。買い物や通院などの送迎をしてくれる家族がいればいいですが、独居や高齢者のみの世帯が増えているのが現実です。超高齢化社会に対応する移動手段の開発が望まれます。一方で、個人の行動の変化を促すような技術やサービスが、問題を解決するきっかけになるのではないでしょうか。誌面では、損害保険ジャパン日本興亜の運転診断サービスを紹介しました。身内から「運転はもうやめて」と言われるよりも、自分で気づいて住み替えなどを検討する方が前向きな解決策です。

/河野 紀子

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