街の景観壊す「防潮堤」は本当に必要か

「特集 3・11 7年が生んだ未来」(3/5号)

 震災後、ボランティアとして現地に入り、今も被災地を定期的に訪れている。昨秋、三陸鉄道に乗ると、女性の団体と一緒になった。電車がトンネルを抜けると、「あーっ」と落胆の声がした。海が見えるはずが、真新しいコンクリートの壁が現れたからだ。被災地を訪れて感じるのは、「平均すれば50年に1度の津波に対峙するために、高い防潮堤整備や地盤のかさ上げが本当に必要なのか」ということだ。高台に津波避難場所を設け、そこに至る道路を整備する方が安く済むかもしれない。安く済んだ分を他の復興支援にまわすという方法もある。「街」を作り変えるのは簡単だが、観光や産業が成り立つのか心配になる。

斎藤 照夫(神奈川県、無職、72歳)