元横綱日馬富士による暴力問題で、日本相撲協会は昨年12月20日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、既に現役を引退した元横綱を「引退勧告相当」とし、白鵬、鶴竜の2横綱を減給とするなど一連の処分を発表した。

(イラスト=小田嶋 隆)

 釈然としない。年明けから昨年末の話で恐縮だが、あんまりな話なので書かせていただく。まず、引退済みの元横綱日馬富士への「引退勧告相当」が意味不明だ。協会のガバナンスを離れた力士へのこの「小芝居」は、結局のところ、自分たちの間抜けさを天下に知らせる結果を招いている。

 白鵬・鶴竜への処分も不可解だ。北村正任横綱審議委員会委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「白鵬と鶴竜は事件の発生、進展を抑えられなかった。責任は軽くみるべきではない」と説明している。率直に言って、個人の暴力事件に同席した人間の罪を問う「連帯責任」の発想が、近代人とは思えない。