東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)でキャラクターの着ぐるみを着てショーやパレードに出演していた契約社員の女性(28)が、腕に激痛が走るなどの疾患を発症し、その疾患についてこのほど、船橋労働基準監督署が「過重労働が原因だった」として、労災認定を下したのだそうだ。

 各紙が伝えているところによれば、労災の認定は8月10日付で、女性は2015年から様々なディズニーキャラクターに扮してショーやパレードに出演していたのだという。

 ドナルドやミッキーの顔が思い浮かんでしまうニュースだけに、うっかり聞いているとほほえましく感じてしまうのだが、本人にしてみれば、腕の激痛は笑いごとではなかろう。

 もっとも、過重労働に認定されたからといって、ただちに雇用側の企業が重労働を強いていたとは言い切れない。むしろ、わが国の労働環境においてありがちなのは、雇用側が特に強制していなくても、労働者の側が、自らすすんで労働に過度に励んでしまう不可思議なケースだ。

 ゆえに、このディズニーランドの事例は、われら日本人が「どうしてわれわれはこんなにムキになって働いてしまうのだろうか」ということを、あらためて自問自答する機会として貴重だ。

 11年のベストセラー書籍のひとつに『9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方』という本がある。私は、当時、書評を担当したこともあって、読んでみてその内容に驚いたことを記憶している。