東芝が、人気TVアニメ「サザエさん」の番組スポンサーを降板する方向で調整に入ったのだそうだ。

(イラスト=小田嶋 隆)

 同社の経営環境を考えれば、当然の判断だろう。むしろ、債務超過に陥った状態で、アニメ番組のスポンサーを継続していた現状の方がおかしかったわけで、撤退の決断にこれほどの時間を要したその判断の遅さが、東芝の衰退の主たる原因だったといってもいいのかもしれない。もっとも、サザエさんほどの国民的アニメになると、縁を切るのも簡単ではない。

 東芝と同番組の並走は、1969(昭和44)年10月の放送開始以来、実に48年を数える。つまり、同社のスポンサー撤退は、テレビ史上最長とも言える番組提供の破局を意味しているわけで、とすると、これは、普通の企業が普通の番組と手を切る時の、事務的な手続きとははじめから重みが違う。