第4次安倍改造内閣について、安倍晋三首相は、10月2日午後の記者会見の中で、「明日の時代を切り開くための全員野球内閣だ」と説明している。

(イラスト=小田嶋 隆)

 「全員野球」は、かつて野党に転落した自民党で総裁の任に就いた谷垣禎一氏が、党再生のためのスローガンとして掲げたことで名高い。もともとは野球の世界の言葉で、具体的には、特に高校野球の、「スターがいない」「少人数の」「公立の」「戦力の乏しい」チームの戦い方を描写する時に使われることの多かったフレーズだ。

 すなわち「全員で力を合わせて地方予選を勝ち進んできたチームの、個々の選手の力量よりはメンバー相互の結束力の強さを標榜する戦術志向」を意味しているわけで、まあ、平たく言えば「弱小チームのチームワーク」を称揚した常套句だということだ。