トランプ大統領と米プロフットボールリーグ(NFL)の対立が、シャレにならない局面に立ち至っている。

(イラスト=小田嶋 隆)

 発端は、昨年の9月、サンフランシスコ49ersのQB(クォーターバック)、コリン・キャパニック選手が、社会的・人種的不平等と警察の暴力に抗議して、国歌斉唱を拒否する意思を示すために、斉唱中に両腕を組んで片膝をついたことだった。このキャパニック選手の行動に、チームメートのエリック・リード選手らが同調し、やがて他チームの中にも同様の抗議行動をとる選手があらわれた形だ。これに対して、トランプ大統領は、昨年来、ツイッター上でアメリカ国歌を歌わない選手を攻撃するコメントを繰り返していた。

 ところが、大統領の執拗な非難によって、NFL選手の抗議行動は、沈静化するどころかむしろ高進する。実際、キャパニック選手の抗議からおよそ1年を経たこの9月24日には、全米各地で行われた試合開始前のセレモニーで、選手たちによる国歌斉唱拒否の決意表明が一斉に展開されている。