「ポケモンGO」が上陸した。

 われわれは、なんであれ「上陸」するブツに弱い。ずっと昔からそうだ。これは、島国の人間の宿命だ。

 わたくしども日本の国民は、海外で評判になっているコンテンツが、満を持して登場する時の高揚感に、抵抗することができない。この感覚は、黒船が文明開化をもたらした時代から続いているオブセッション(強迫観念)であると言ってもよい。

 おそらく、洋画の配信タイミングが、世界中で日本だけ異様に遅いことの理由もここにある。どういうことなのかというと、日本語字幕の作製に時間がかかるといった事情とは別に、配給会社の人間は、「注目を集めるためには、海外での好評が知れ渡るまで、焦らした方が効果的だ」と考えている。その考え方が、映画の封切りを何カ月も先送りにさせているはずなのだ。

(イラスト=小田嶋 隆)
(イラスト=小田嶋 隆)

 「ポケモンGO」は、海外で大ヒットした日本発のコンテンツが、最後の最後に祖国日本に凱旋するという触れ込みのブツだ。私たちは、「上陸」にも増してこのテの物語にからっきし弱い。こんなものがヒットしない道理は無いのである。私は、アプリが配信された初日にダウンロードした。

 で、1週間ほど遊んでみている段階なのだが、現時点では、よく分からない。というのも、きちんと遊べていないからだ。