財務省は、7月4日、佐川宣寿理財局長を7月5日付で国税庁長官とする人事を発表した。

(イラスト=小田嶋 隆)

 佐川氏は、ご存じの通り、森友学園をめぐる国有地売却問題の国会答弁で中心的な役割を果たした人物だ。具体的には、売却の経緯を記した書類の存在を否定し、内部調査を拒絶する答弁を繰り返していた。露骨な言い方をすると、佐川氏は、安倍晋三首相の妻、昭恵氏と、財務省本体を守る防波堤として「カラダを張って」いたわけだ。

 その「組織のために汚れ役を買って出た人間」が、その当該の組織の中で、誰の目にも明らかな出世を果たした。これは「論功行賞」そのものだろう。また、この人事は、財務省ないしその中枢の人事権を握っている内閣人事局が、組織ぐるみで国有地売却問題の隠蔽に力を尽くしていたことを示唆している。