6月3日、稲田朋美防衛大臣は、シンガポールで開催された「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」での演説の中で「ごらんのとおり、(私たち3人には)共通点がある。全員が女性で、同じ世代で、グッドルッキング(容姿が良い/美しい)である点だ」と述べた。

ここで言う「3人」とは、同会議に同席したオーストラリアとフランスの国防大臣に自分自身を加えた3人の女性政治家を指している。
おそらく、彼女がふだん日本国内で行き来しているコミュニティーの中では、この日の演説は、聴衆の笑いを誘う「気のきいたスピーチ」として、大きな拍手を浴びたことだろう。
というのも、当該のフレーズは、参加している各女性大臣の容姿の美しさをたたえる一方で、自身の美貌をちゃっかりアピールするテヘペロな茶目っ気を放射しているからで、この種のコケトリーは、わが国の女性政治家が、役割上、常に求められているところのものだからだ。
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