「歯舞」が咄嗟に読めるのかと問われると、実は、自信がない。「歯舞」もだが「咄嗟」もあやしい。たぶん、午前中は読めない。そんなわけなので、記者会見で「はぼ…なんだっけ」と言ったきり絶句してしまった島尻安伊子・沖縄北方担当大臣の失態を、私は、責めようとは思っていない。

 地名は、余所者には鬼門だ。有名な東京の地名でも、「世田谷(せたがや)」を「よただに」と読む他府県人は珍しくない。私自身、大阪に住んでいた時代に「吹田(すいた)」を「ふいた」と読んだ過去を持っている。無知を責めてはいけない。無知をとがめる鞭は、いつか自分に返ってくる。

 ただ、歯舞群島の施政を担当する大臣が、その担当地域である島の名前を正しく読めなかったことは、普通の大人の普通の誤読とは重みが違う。しかも、聞けば、島尻大臣は、昨年11月に納沙布岬から歯舞群島を視察したばかりだというではないか。