1月17日、ドナルド・トランプ米大統領が選定した「フェイクニュース賞」が発表さzれた。いくらなんでも冗談だろう、と受けとめる向きもあったこの賞だが、彼はやはり本気だった。

(イラスト=小田嶋 隆)
(イラスト=小田嶋 隆)

 大統領は、フェイクニュース賞の創設を伝えた1月7日のツイートに先立つ1月6日、同じくツイッター上で、話題の暴露本『炎と怒り』への反論を試みている。

 内容は以下の通り。

 「フェイクメディアたちは私の精神状態や知能について騒ぎ立てているが、私の人生における最大の財産は精神の安定と頭の良さだ」

 「私はビジネスマンとして成功し、テレビのトップスターになり、さらには大統領の地位に最初の挑戦で上り詰めた。このことは私が単に賢いだけでなく、精神の安定した天才であることを証明している」

 ちなみにこれも本気だ。ジョークではない。米国大統領は、100%のマジで、こういう発言を繰り返す人間なのだ。

 一連のツイートは、自画自賛とか、我田引水とか、手前味噌といった、普通の日本語のボキャブラリーでは説明しきれない。おそらく、精神医学上の概念を援用しないと、ここで展開されている自我の肥大は理解できないだろう。

 さらに、トランプ氏は、11日、ホワイトハウス内での複数の超党派の議員と移民問題について懇談する中で、ハイチやアフリカ諸国を名指しして「なぜこんな肥だめ(shithole)みたいな国から米国に人を受け入れなければならないのか」と言っている。

 ちなみに、これもまた、驚くべきことにジョークではない。

 私は、shitholeという英単語を、このニュースを通じてはじめて知った英語音痴なのだが、それでも字面から判断してヤバい言葉であることは見当がつく。「shit」と「hole」が並んでいる言葉が、上品な表現であろうはずがないではないか。