
1935年生まれ。慶応義塾大学卒業、キッコーマン入社。米コロンビア大学経営大学院修了。95年社長、2004年会長、2011年から現職。2014年6月、日本生産性本部会長に就任。
「外国人が多数訪れる今 日本の伝統的な食文化を 世界に発信する好機だ」
2017年に文化芸術振興基本法(現・文化芸術基本法)が改正され、食文化の振興が明記された。18年の文化功労者には、新たな選考分野として生活文化やメディア芸術などが加わった。私は食文化に関する文化振興で選んでいただき、大変光栄に思っている。何らかの形で世の中のお役に立っていたとすれば、多くの方々のご支援とご協力があったおかげである。この機会に、お世話になった皆様にお礼を申し上げたいと思う。
文化の交流の中でも、生活に密着した食文化の交流は特に重要と考える。「同じ釜の飯を食う」や「寝食を共にする」などの言葉の通り、食の共通体験は皆を仲良くさせる力がある。やや大げさな表現をすれば、世界平和に貢献することだ。しょうゆは日本の食文化の中心の一つであり、それを海外に広げることは大変意味がある仕事だから頑張ってほしいと社内に言って、旗振りをしてきた。現在、キッコーマンのしょうゆは世界100カ国以上で使われ、海外工場も7つある。これも私一人では成し得なかったことで、多くの人が協力してくれたおかげである。
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