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PROFILE

1947年生まれ。慶応義塾大学卒業後、大和証券(現在の大和証券グループ本社)に入社。2004年社長、11年会長、17年顧問、現職。女性活用や働き方改革に先鞭をつけた。

(写真=大槻 純一)

「格差生む子どもの貧困。就学前教育や奨学金返済、まだできる支援はある」

 日本は先進国の中で貧困率の高い国だといわれている。貧困と聞くと、必要最低限の生活水準すら満たせない発展途上国のような状態を想像しがちだが、先進国ではその国の文化水準、生活水準と比較して困窮した状態、いわゆる「相対的貧困」が進んでいる。日本は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でも相対的貧困率が高水準にある。

 相対的貧困の状態にある人は、一見すると普通の人と変わらない暮らしぶりだ。しかし、彼らの生活をつぶさに見れば、経済的な理由で家族旅行にいけない、高校に進学できないといったようなことが起こっている。「隠れた貧困」といわれるだけあって、支援が行き渡りづらい点が問題にされている。