PROFILE

伊藤忠商事元会長。1939年生まれ。食料分野を中心に活躍。98年に社長就任。4000億円規模の不良債権を処理し業績を回復。アジアへの造詣も深く2010年、民間出身では初の駐中国大使に起用された。

(写真=清水 盟貴)

「日本が中国に勝てるのは 誠実でチーム重視の『中間層』人材だ」

 米中貿易戦争が激しさを増している。米国が中国からの輸入を制限することで、短期的には中国に痛手になる可能性が高い。だが中長期的には、中国を利することになるだろう。

 米国市場から締め出された中国は、アジアやアフリカなどへの進出をこれまで以上に加速させるはずだ。既に「一帯一路」戦略で陸・海の両面で周辺諸国への影響力を強めている。世界最大の市場へのアクセスを制限されれば、国内に余剰の生産能力を抱える中国にとって、輸出先を確保するためにも周辺諸国との関係強化は一層不可欠なものとなる。