「米国は貿易ルールを崩し他国の損害を気にしない。過激な政策に備えを」 

PROFILE
ジャーナリスト。1956年生まれ。英エコノミスト誌の元編集長。東京支局長を経験した知日派。『なぜ国家は壊れるのか』(PHP研究所)ではイタリアと日本の類似性などを分析。ドキュメンタリー映画の製作も手掛ける。
(写真=永川 智子)

 米国のドナルド・トランプ大統領のホワイトハウスにおける初年度の発言と行動は、犬好きの私たち英国人にしばしばあることわざを思い起こさせた。「よく吠える犬はめったにかみつかない」と。当初、彼の行動は発言ほど衝撃的ではなかった。だが2年目も半ばを迎えた今、トランプ大統領の行動と発言のギャップはなくなりつつある。この状況が続くことに備えておかなければならない。

 欧州の人々はこうした状況を強く意識している。なぜなら、トランプ大統領がイランとの核合意から離脱したからだ。とどまるよう説得しようと、マクロン仏大統領とメルケル独首相が、その数日後には英国のジョンソン外相がワシントンを訪れた。トランプ大統領はこれらを歓迎したにもかかわらず、欧州の指導者に屈辱を与えるようなやり方でイラン核合意から撤退した。また彼はイランの人々に厳しい経済・金融制裁を与え、それは欧州の多くの企業にも損害を及ぼすようになっている。

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