「繁栄の礎となるのは人。日本企業は早急に人材開発力を取り戻せ」

PROFILE
ジャーナリスト。1956年生まれ。英エコノミスト誌の元編集長。東京支局長を経験した知日派。『なぜ国家は壊れるのか』(PHP研究所)ではイタリアと日本の類似性などを分析。ドキュメンタリー映画の製作も手掛ける。
(写真=永川 智子)

 これからの10年、20年先の日本経済を考えた時、その発展を阻害する恐れのある課題は何だろうか。

 完全に脱却し切れていないデフレや伸び悩む賃金水準という人もいるだろうし、着実に進む少子高齢化を挙げる人もいるだろう。若者ならば、起業家の育成環境がなかなか充実しない窮状を訴えるかもしれない。

 筆者の答えはいずれとも違う。今、日本が最も危惧すべきだと考えているのは、人的資本の衰えだ。日本のこれまでの繁栄の礎とも言える人材開発力を、特に企業が早急に取り戻す必要がある。