PROFILE
ダイキン工業会長兼グローバルグループ代表。1935年京都府生まれ。94年6月に社長就任。2002年6月会長兼CEO(最高経営責任者)、14年6月より現職。ダイキン工業を空調でグローバルトップ企業に育てた。

「進取の精神と決断力。自前、連携、買収駆使し、独自の技術を極めよ」

 AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の時代に、企業はこれらの先端技術を使いこなす力を備える必要がある。だが、それだけでは、異業種参入も含めて急激に変化するビジネス環境の中で勝ち抜くことはできない。

 製造業にとって、今も「技術の独自性」こそが生命線だ。自前の技術をますます磨かなければ、変化に取り残される。AIやIoTという“道具”は、独自技術を飛躍的に伸ばしたり、自前の技術やノウハウと組み合わせて新しいビジネスモデルを作ったり、といったことに取り入れるべきだろう。

 一方で、何もかもを自前技術で賄うのは不可能だ。産官学の連携、M&A(合併・買収)を縦横無尽に駆使し、独自技術をビジネスに生かす範囲を総合的に広げていく。そのためには、自前で磨くべき技術は何かを見極めて、そこを集中して磨く必要がある。第一級の技術と技術者がそろっていることが認知されれば、「あそこと一緒に仕事がしたい」と内外の企業を引き付ける存在になれる。

 当社の場合、環境技術など空調のハード面では世界最先端の技術を有している。その半面、ソリューションなどソフトの領域はさらに強化する必要がある。具体的には、建物全体のエネルギーコントロールに不可欠な計装やセンシングといった分野で、AIやIoTと空調がつながる時代には、とりわけ重要な技術になる。