個人の裁量に任されていた

 私自身は地元の皆さんから「しっかりやれよ」と日ごろから言われているものですから、不正は一切ありません。

 昔の政務活動費は今ほど細かい決め事がなく、議員の裁量に任されている部分が多かった。そのため議員それぞれがモラルと厳しさを持って政務活動費を使っておいででした。しかし今は政務活動費の使い方が厳しく問われる時代です。にもかかわらず、議員の意識は以前のまま、むしろ後退してしまった部分があったのだと思います。

 今回、辞職した13人の議員の内、自民党会派が11人でした。一方、公明党や共産党からは一切、出ていません。理由についてはっきりしたことは分かりませんが、自民党は議員個人が動く体質で、ある意味、個人商店の集まりと例えることができます。一方で、公明党や共産党は組織で動くところが多い。党横断でのガバナンスという点では問題があったのかもしれません。

 ただ、辞任した13人の議員の不正内容を見ると、正直「辞める必要まであるのか」と思える人が含まれているのも事実です。

 例えば、最初に発覚した中川勇元議員のケースはほかとは明らかに異質で辞職はやむを得ないと思います(編集部注:中川氏は5年間で約700万円を不正取得。ほかの議員にも不正を指示した)。

 一方、宮前宏司元市議は自分自身ではなく郵便局長が不正に作成した領収書を使って経費計上したことを理由に辞職しました。

 辞職の日が、補欠選挙の投開票日の2日後、当選した議員に当選証書を渡した翌日だったことは、「またか」と思わせてしまい、市民に申し訳なかったと思っています。ですが、彼は、紛失した郵便局の領収書の再発行を依頼したところ、本来なら再発行できないにもかかわらず、郵便局長が私的な領収書を作って、それで経費処理したことで辞任に追い込まれました。結果は法に触れる事態ではありますが、議員主導による不正、架空請求とは明らかに内容が異なります。

 ほかの議員についても本来であれば間違いを認めて謝罪して返金して、その後は議員として精進するという選択肢もあったのではないかと思います。連日の報道によって次々に事態が明るみに出て責められる。耐え切れなくなって辞めざるを得なくなった部分はあると思います。

 その中で、私に関してのわいせつ疑惑の報道がありました。これは事実無根であり、新聞社に対して弁護士を通じ、謝罪文と訂正記事を出すよう求めています。

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