写真SNS(交流サイト)アプリ「Snapeee(スナッピー)」を手掛けていたが、今年5月に任意整理。1400万人以上の利用者を誇ったが、競合サービスの伸長に押され、収益モデルの確立にも苦しんだ。失敗をバネに、新たなサービスを立ち上げ再び挑戦しようと意気込んでいる。


「Snapeee(スナッピー)」の運営とその終了を巡っては、色々な方に本当にたくさんの支援をしていただいたことに感謝するとともに、責任も強く感じています。一方で、マインドパレットの設立と整理を通じて、日本のベンチャー企業のあり方を含め多くのことを学ぶことにもなりました。
起業のきっかけは2007年から3年半勤めたワークスアプリケーションズでした。新規事業開発の部門で様々な仕事に関わる中で、いずれは世界中の人に使ってもらえるサービスやプロダクトを作りたいという欲求が高まっていきました。共同創業者と出会ったのもこの会社です。
2人で起業を決意したのが2010年5月。準備を進める中でサイバーエージェント系のVC(ベンチャーキャピタル)の担当者と知り合い、その方も一緒になってアイデアを出し合い、サービスの原型を作りながらビジネスモデルを模索していきました。
スナッピーを生み出す上での発想は、まず米国で流行していた、Webサイト上に顔写真などを投稿して自己紹介ができる「プロフ」のようなサービスです。モバイルに関しては、スマートフォン(スマホ)が大きな潮流になるとの読みもありました。通信体系が増える中、写真とスマホ、SNS(交流サイト)を組み合わせるサービスには大きな可能性があると考えていました。
コンセプトが固まり、実際に開発に入ったのが、会社の登記を終えた2010年11月以降。東日本大震災の影響もありましたが、2011年5月にサービスを正式にスタートしました。
アプリのダウンロード数は同年12月までに100万回以上で、海外からの利用が8割超。最初から特定の国・地域を狙っていたわけではありませんが、写真というのは国籍にとらわれません。台湾を皮切りに情報感度の高い女性ユーザーから支持を集め、中華圏から東南アジアに一気に利用者が広がりました。
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