固定資産税を払う必要がない建物に対して、29年間にわたり誤って課税を続けた。 誤課税に気づいた後も、還付すべき時期と金額を当初、見誤った。町長は「民法上の規定があることを知らなかった」と認める。

森下 裕氏
1948年生まれ。若狭農林高校卒業。福井県の旧上中町産業課長、同企画課長などを経て、2005年に旧三方町との合併で生まれた若狭町の初代助役に就任。同町の副町長を経て、09年から現職を務める。
29年間続いた課税ミスの概要
福井県の若狭町が非課税対象である組合の家屋に対して29年間、固定資産税を課税していたことが判明。対象になったのは、町内の中小企業でつくる組合の建物とみられる。還付の金額は約1858万円。29年分の誤課税のうち、地方税法、民法のどちらの規定にも当てはまらない9年分は返還されない。同町は町長の給料の10%を1カ月減給するなどした。
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