舛添要一・前東京都知事の辞職に伴う都知事選挙。与野党ともに増田寛也氏と鳥越俊太郎氏という統一候補を擁立。しかし小池百合子氏に100万票以上の差をつけられて敗れた。

[元総務大臣]
即戦力の訴え届かず
自民・公明両党の推薦を受け、元岩手県知事、元総務大臣という豊富な行政経験を強みに、即戦力を訴えた。「知名度不足は克服した」と語るも当選には至らず。
今回の都知事選挙では、残念ながら結果が伴いませんでした。強力な支援を頂いたにもかかわらず、こうした結果を招いたのは、ひとえに私の力不足、至らなさのせいです。
自民党が分裂した選挙戦とも言われましたが、私は大変力強い支援を頂きました。自民党や公明党、そして各種団体にも支援を頂いたのに、このような結果になってしまいました。
17日間の選挙活動中、有権者の反応が日に日に良くなっていくのを感じていました。確かに当初は、私の知名度が低くて、名前と顔があまりよく知られていないということを感じていたのも事実です。だけれども、その点は急速に浸透していって、途中からは知名度不足の懸念が払拭され、手応えを感じていました。
特に海の日を含む3連休(7月16~18日)が過ぎてからは、随分と手応えが違ってきていました。選挙最終日には電車で移動していたのですが、その時にも握手を求められたくらいですから。
もっと選挙活動期間が長ければ、知名度はさらに浸透したとも思います。けれどそれはほかの候補も同様でしょう。
直接、政策論争をしたかった
今回はほかの候補と直接、政策論争をできる機会が、告示後に1度しかありませんでした。ライバルの批判合戦ではなく、私はほかの候補らと、テレビなどの同じ場所で、直接、政策論争をしたかった。もちろん、そういった企画も随分と持ち込まれましたが、結局は3人がそろわないからという理由で全てダメになりました。各候補が同時にテレビに出演した時も、別の場所からの中継でしたから、私の言ったことを、キャスターの人が伝えるなどして、非常にまどろっこしかった。
米国の大統領選挙などでは、候補者同士が直接討論をします。都知事選の場合も、直接やり取りするような場があった方がよかったと思います。それができなかったのは非常に残念です。
例えば子育てに関する施策であれば、都民の子育てを支援するために、どういうふうに具体策を講じるつもりなのか。区長や村長などと、どのように連携を取るつもりなのか。そういった具体的なことを討論したかったですね。
都政にはやはり安定が必要
政策論争をみなさんに見ていただきたかったけれど、そういう「場」がなかった。そのため、有権者のみなさんには直接、訴えるべきことを訴え続けてきました。
私が訴えた「今こそ都政に安定を」という考えは、必ずや都民のみなさんに届いたのではないかと思っております。安定した都政を求める声は確実に広がっているはずです。
この先のことは改めて考えたいですね。まずは今回の結果を受け止めます。
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