市街地再生の切り札として誘致した有力店舗が4月末で、商店街から撤退。 地元活性化を目的に専門の会社まで作り奮闘してきたが、方針の転換を余儀なくされた。 学生や子育て世代などの若者を呼び込む施策を新たに策定し、再起をかける。

[百町物語専務]
尾中克行氏

1950年滋賀県生まれ。2015年からボランティアで商店街活性化に携わり、16年から現職。なかまち商店街に限らず大津市は、滋賀県の県庁所在地でありながら、15年に西友、17年にパルコなど有力店の撤退が続いている。

SUMMARY

有名洋菓子店撤退の概要

空き店舗が目立つシャッター商店街となっていた「なかまち商店街」を復興させようと、有名和菓子店「叶匠寿庵」の会長ら大津市の地元有名企業が共同で町おこし会社を設立。活性化策の一つとして有名店舗の誘致を企画し、芦屋の老舗洋菓子店の出店を成功させた。しかし、採算面の問題からか、その洋菓子店が2018年4月末で撤退してしまった。

 私が専務を務める「百町物語」は、滋賀県の大津市中心部の活性化を目的として2015年に設立された町興しを専門とする会社です。特になかまち商店街(菱屋町、丸屋町、長等の3商店街で構成)を盛り上げようと、地元の老舗和菓子店「叶匠寿庵」の会長だった芝田清邦氏が発起人になり、滋賀銀行など地元企業が出資し誕生しました。

 商店街活性化の目玉にしていたのが、有名店の誘致でした。いくつか誘致した中でもシンボル的な存在だったのが、数多くのデパートに出店している芦屋の老舗洋菓子店「アンリ・シャルパンティエ」(以下アンリ)でした。