全3001文字

写真共有アプリ「インスタグラム」で注目を集め、静かな森の来訪者が急増。様々な弊害が出ている。背景には、無料で話題性のあるスポットに殺到する格安バスツアーのブームも絡む。足早に写真だけを撮影して立ち去るのでなく、心と体をリフレッシュする元の姿に戻したいと訴える。

[福岡県篠栗町長]
三浦 正氏

1954年生まれ。九州大学卒業後、福岡銀行に入行。主に人事畑を歩む。退職後、2004年に篠栗町長に立候補して当選。現在4期目を務める。森林セラピストの資格を持ち、森林セラピー基地全国ネットワーク会議会長を務める。

SUMMARY

篠栗九大の森の来訪増の概要

福岡県篠栗町にある九州大学の演習林の一部を2010年に一般に開放。九大と篠栗町が共同で整備・管理を行い、地元や周辺の住民に親しまれてきた。しかし、17年に突然、「インスタ映えする」と注目を集めたことで状況が一変。来訪者が急増する中、マナー違反やルール違反が目立ち始め、九大や町は対応に乗り出した。

 町内にある「篠栗九大の森」の風景がインスタグラムで拡散したことで突然、来訪者数が増加。住宅街の道路に観光バスが次々に入ってくるうえ、警備員が一時森の中を巡回するなど、異例の事態が続いています。

 この森はすぐそばに1000人ほどが住む団地があり、「地域や近隣の皆さんに入っていただき自然に親しんでもらおう」がコンセプトです。九大から一緒に整備しようという話をもらい、町では5000万円ほどの経費をかけてあずまやを作るなどしてきました。