長野県佐久穂町のケーブルテレビ会社が1月15日に突然放送を停止した。事業存続に向け様々な手を検討したが、行政の二転三転の対応もあって実現しなかった。「町民のためにも、放送の停止だけは避けたかった」と苦渋をにじませる。

[佐久高原ケーブルビジョン社長]
阿部幸太郎氏

1948年生まれ。大学卒業後、ミネベア(現ミネベアミツミ)に入社。10年ほど勤務した後、佐久高原ケーブルビジョンの設立に携わり、88年同社設立とともに社長に就任。経営環境が悪化する中、様々な打開策を検討するも実現しなかった。

SUMMARY

ケーブルテレビ放送停止の概要

佐久高原ケーブルビジョンは1988年に設立され、長野県佐久穂町を中心に放送してきた。しかし、デジタル化対応への設備投資に多額の資金が必要な上、契約者数が減少していることから、阿部氏は事業の継続が困難と判断。2015年3月に町の担当者に事業廃止の意向を通達し、町と協議を重ねてきたが、最終的に18年1月15日に放送を停止した。

 当社は地元で30年間愛されてきたケーブルテレビ局です。約650世帯の町民が加入していました。地元や東京のテレビ局の番組を再送信するほか、町内の出来事を積極的に報道するなどして、町の広報部門を担ってきました。町のインフラの一つとして町民の生活に不可欠な存在だと自負し、運営を続けてきました。

 それだけに今回、放送停止に至ったことについては、じくじたる思いでいっぱいです。とりわけ、これまで応援してくださった町民の皆様にはご迷惑とご心配をお掛けしてしまいました。