デジタルテクノロジーで 不可能が可能になる。 便利さは神の領域に近づく

(写真=陶山 勉)

 私は、デジタルテクノロジーは「簀子(すのこ)」みたいなものだと思っています。床に簀子を置けば床全体が少し高くなり、それまで手が届かなかったものにも手が届くようになる。簀子は不可能を可能にするインフラで、デジタルテクノロジーもまた、そういうものです。

 インターネットが登場してから現在まで、無線がこれほど急速に広がったことを除けば、技術は予測できる範囲で発展してきました。最近、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)が注目を集め、突然、進化のスピードが上がっているように感じる人もいるでしょうが、実際にはなだらかに進化し続けているのです。技術的にジャンプが起きて不連続な発展をするということは、まずありません。

 例えば、World Wide Webの発明は英国人エンジニアのティム・バーナーズ=リー氏の功績といわれていますが、その前にもさまざまなアイデアが試されています。いつ、どのように人々に受け入れられるかを予測するのは難しいとしても、どのような技術が出て来るかは分かるものです。