技術者こそ経営者目指せ
問われるのは人を動かす力量

 会社の経営はクルマ作りと似ているところがあります。

 技術者がいいクルマを作ろうとすれば、いいエンジンやタイヤなど部品を集めますね。もちろん、集めただけでは駄目。思うような性能が出ないとき、どの部品にどんな問題があるのかを徹底的に調べ、解決策を見つけます。

(写真=北山 宏一)

 経営だって同じなんです。会社が赤字に陥った。品質問題が発生した。顧客先でトラブルが絶えない──。こうした問題も、会社全体をクルマという「製品」として捉えれば、各事業部門を「部品」とみなして考えることができます。つまり、ある部門が規定の性能を発揮していないから、問題が出てくる、と。

 会社の性能を測る尺度が利益といえます。なぜ、利益が出ないのか。どこの部門に問題があるのか。細かく分析していくと、例えば、ある部門の固定費が高いことが分かってくる。では、その理由は何なのか。手戻りが多く無駄が多いのか、そもそもやれる力量がないのか。そうやって問題の根本的な原因を探り、打つべき手を考える。こうしたやり方は、技術者が論理的に分析した結果をベースに議論するやり方そのものです。