自由社会の基盤は現場にあり 世のリーダーには 「下から目線」こそ重要 

(写真=菅野 勝男)

 京都大学法学部を卒業後、警察庁のいわゆるキャリア官僚に採用され、人生の前半を過ごしました。どこで仕事をするにしても、私のモットーは「下から目線」でした。脚光を浴びない場所で働く人たちの声を聴くことを肝に銘じてきました。

 1955年に警察大学校を卒業し、同期たちと一緒に大阪府警察本部の警務課長室を訪れると、幹部は「大阪へ来た君たちは、見習い扱いはしない」と、言いました。現場経験がなくてずっと苦労したという、本部長と警務部長の方針でした。