人間は最期の瞬間まで 希望を持ちながら 生きることができる

 在宅ホスピスケアという言葉をご存じでしょうか。末期がんなどを患い、「治す医療」が難しくなった患者さんが病院ではなく、自宅で穏やかな最期を迎えられるよう、全人的に支援する医療のことをいいます。約四半世紀前からずっと私はこの医療に携わってきました。

(写真=北山 宏一)

 我が国が医療法を改正して患者の「自宅」を医療の場に加えたのが1992年。当時はがん告知さえもまだ一般的ではなく、自宅で最期を迎えたいという患者さんの数は決して多くはありませんでした。