2019年1月7日号
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プロローグ
神なき世界
会社が急成長を続けた時代、株主は「神」へと上り詰めた。世界を動かす権力を握った者たちは、富の集積を続けていく。だが、人々は疲弊し、天を目指した城は足元から崩れようとしている。
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1章
会社の壁を崩せ
「会社」という組織の中に、社員を囲い込む時代が終わろうとしている。副業や社外活動を通して組織の壁に穴を開ければ、眠っていた社員の能力が解き放たれる。人口減少と人材不足の中、「会社」という概念は大転換する。
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2章
信頼の生態系
価格競争に巻き込まれた「モノ作り」は、下請けや海外工場と利益を奪い合う。一方で、地域の復興を目指し、小さな取引をつなげて利幅を高める企業が産声を上げる。そのストーリーが、さらに人を引きつけて、「信頼」ある生態系を広げていく。
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3章
働かない”時代
飢餓とは縁遠い日本社会、そこに様々な制度や支援が人々を支える。もはや、カネのためだけに、会社で働く必要はない──。そうして「労働」を放棄した人々が、自らの能力を小さな地域で開花させていた。
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4章
大企業の未来
「大きいことはよいことだ」を信じて成長を追求した大企業は今、分岐点に立たされている。自社の戦略を株主や社会にどう理解してもらうか。新たな動きが現れている。低成長時代、大企業は自らの手で、会社の新しいカタチを探り始めた。
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エピローグ
フラット&オープン
社内から管理職が消え、出入り自由な小集団がつながっていく。ロックグループにも似た組織が、一発、ギグ(即興)を決めて投げ銭をもらう。その時、「会社」とはどのような存在になっているのか。