2015年11月2日号目次
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PART1
イノベーションで新分野を創れ
「ロングセラー」は、なぜ、ビジネスにとって重要なのか。商品の短命化が進む中で、「商売の原則」とも言える問いの重みが増す。第一線で活躍する経営学者とマーケッター社長が激論を交わす。
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PART2
ヒットの達人が明かす ロングセラーへの道
あのロングセラーが、今も輝き続ける理由──。それは、各社が試行錯誤を経て編み出した、ヒット作りのノウハウの塊だ。「100年ヒット育成委員会」のメンバーが、事例に基づき、取るべき策を提言する。
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「短命化」を逆手に取る
PART1の対談で主要テーマの一つとなったのが、コンビニエンスストアをはじめとする小売りとどのように付き合うかという点だ。変化するニーズに合わせ次々に商品を展開するビジネスモデルがロングセラーの育成を阻む要因になっている。しかも、業界再編などで小売り側の発言力は強まり、メーカーは新たな対応を迫られている。
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「もうダメ」と割り切る勇気
ブランドは陳腐化する。超大型ブランドもいつかはその宿命に直面する。
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トップの覚悟でリスクを取る
もはや劇的な技術革新が難しい市場で、いかにヒット商品を生み出すか──。この難しい命題を突き付けられているのが飲料業界だ。実際、2000年以降、大型のヒット商品はほとんど育たず、年間1000商品前後の清涼飲料が生まれながら、多くが消えてきた。
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PART3
ロングセラー不在は経営の無策
インドネシアの首都ジャカルタ。朝の通勤渋滞の中を、全身真っ赤なユニホームを着たバイクの“赤ヘル部隊”が走り去っていく。ユニホームには「Pocky」のロゴ。小売店への配送バイクが広告塔となって、日本発のロングセラーを浸透させてい
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マーケッターたちが選ぶロングセラー
「長寿」でも衰えない 世代を超える魅力を維持
日経トレンディが独自調査を基に毎年発表する「ヒット商品ベスト30」(今年は11月4日発表)。これを見ればその年の流行は一目瞭然。だがランクインした商品の中には数年で姿を消すものも少なくない。それだけロングセラーを育てるのは難しいということだ。
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編集長インタビュー
樫尾 和雄 氏[カシオ計算機会長]
ロングセラーが生まれづらい中、数々の長寿ヒット製品を持つカシオ計算機。「Gショック」が売れ続けている根底に革新的な技術があると説明する。日本には今も、イノベーションで大ヒットを生む力があるという。