2016年10月17日号
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Prologue
働き方改革で過去最高益へ
劣悪な職場環境の実態が明るみに出て、世間の批判を浴びたゼンショーホールディングス。主力の「すき家」が徹底的に職場環境を改善した結果、業績が劇的に改善している。
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DATA編
「正社員」の限界が浮き彫りに
電通の新入社員、高橋まつりさん(当時24歳)が自ら死を選んだのは、昨年12月25日だった。11月上旬にうつ病を発症する前の、1カ月間の時間外労働は過労死ラインの月間80時間を超える約105時間で、長時間労働が原因として労災認定された。
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PART1
3つの破壊が始まった
同一労働同一賃金、週休3日、副業。今、従来では考えられなかった変化が始まった。多くの企業が二の足を踏む「働き方改革」で、先行する企業は既に果実を得ている。
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PART2
早くも失速の懸念
安倍晋三首相が「最大のチャレンジ」と位置付ける働き方改革。政府の本格的な議論が始まった。長時間労働の是正など労働者の待遇改善が軸となり、配偶者控除の廃止は早々と先送りになった。日本型雇用システムを見直し、潜在成長率や生産性の向上につなげる。そんな狙いは失速しかねない。
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Epilogue
働き方そのものが変わる
AI(人工知能)が人の知性を超えるシンギュラリティーを前に、AIが職場で活躍するケースが目立ち始めた。遠からずやってくる新時代に企業や国は備えなければならない。しかし人も働き方改革を進める必要がある。