2017年8月7日・14日号
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PART 1 野中郁次郎が語る
「失敗の本質」の裏側
日本軍の敗北は、成功体験にしがみつく「学習しない組織」の末路だった。その一方で、敵側のアメリカは何をしていたのか。日本軍の強さを学び、米軍の失敗を反省する「革新組織」が進化を続けていた。
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「もう、カネボウはいらない」
今年6月、東京・銀座の中華料理店にグループの主要役員が勢ぞろいした。そして、「クラシエ10年の歩み」という社史が公開された。
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崖っぷち、8代目の決断と突破
2年に1度、神田祭で盛り上がる東京・神田川のほとり。だが、地域住民が密かに楽しみにしているある企業による催し物は、あまり知られていない
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PART 2 安田善次郎の教え
おごり即ち、 奈落への道
財閥の創始者としてなお、一汁一菜の生活を続けた安田善次郎。その根底には、「おごった瞬間に、困窮の底に落ちていく」という恐怖感がある。自身の失敗から学んだ教訓──。そこには「復活の道」も描かれていた。
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77歳、「償いのビジネス」
「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」など30店舗以上のレストランを経営する「俺の株式会社」社長の坂本孝は、今でも10年前の決断を後悔している
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「あの夏は、忘れない」
6月。それは雪印メグミルクにとって、喪に服するような1カ月となる。 「食の責任を誓う日」 それは、17年前に起きた「あの事件」を振り返り、考え直す取り組みだ。
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危機が生んだ新業態
「社長、大変です。食中毒で入院した人が出たみたいです」 2009年9月、ペッパーフードサービス社長の一瀬邦夫は、その一報を聞いて青ざめた。確認を急ぐと、低価格ステーキ店「ペッパーランチ」の全国各地の店舗から、同じ症状の客が相次いでいることが明らかになった。
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PART 3 フィル・ジャクソン(元NBAコーチ)に見る
崩壊した組織を 立て直す
絶対的なエースと、強力な得点パターンを持ったチームが勝ちきれない──。そこに現れた新人監督は、あえてエースを使わない戦略に出た。裏方も含め、全員で戦う「組織戦」に持ち込んだ結末は。
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「ワンオペ」を超える
「ワンオペ11時間労働。狂ってる」 「48時間働き続けたアルバイトが脱走した」 2014年2月に始まった牛丼チェーン最大手「すき家」で起きた店員の反乱は、またたく間にインターネットで話題となり、マスコミ各社が報じる一大スキャンダルに発展していった。
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ソニーに捨てられた結末は
2014年2月6日、ソニーのパソコン「VAIO(バイオ)」を製造していた従業員が事業所に集められ、工場ごとファンドに売却し、撤退すると告げられた。 「どうして俺たちが切り捨てられるんだ」「テレビ事業はもっと巨額の赤字を垂れ流しているじゃないか」 込み上げる怒りや不安に、社員たちは震えた。
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大企業病はこう治す
「本当にいいのか? 残らなくて」 2013年初頭、大阪府大東市でのこと。旧三洋電機のデジタルカメラ部門の三洋DIソリューションズ(現・ザクティ)は、三洋電機がパナソニックに統合されてからはパナソニック傘下の子会社となっていた。そこで社長を務めていた西山隆男は、所属する社員一人ひとりと面談し、そう問い続けた。
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PART 4 失敗が危機に変わるとき
その小さなミス、 隠す? 晒す?
企業不祥事は後を絶たず、ある企業は倒れ、ある企業はさまよい再び失敗を繰り返す。一方で、大きな失態を避ける永続企業がある。何が両者を分けるのか。その、分岐点を探っていく。