2016年7月25日号
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PART1
広がる衝撃第2波 混迷深める欧州
予定より2カ月前倒しで誕生した英国のメイ政権。その前には険路が待ち構えている。EU離脱に向けたプロセスは依然として不透明で、EU各国との神経戦が続く。物価など市民の生活にも影響が出始めており、一部の企業は脱・英国に動き出している。
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FACTS & DATA
日本人が知らない実像
二度と域内で戦争を起こさないためのシステムとして作られた欧州連合(EU)。だが、その歩みは内部対立の歴史でもある。組織や規制のあり方は絶えず議論の的となる。
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PART2
政治リスクが急浮上 「失われる10年」の序章
欧州各国では政治イベントが目白押しで、11月には米大統領選が待ち構える。政治の不確定要素がどのように連鎖し、経済やマーケットに波及するのか。英国で発生し、欧州を経由した衝撃波が世界経済に与える影響を検証する。
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INTERVIEW
「Gゼロ」の混乱、10年は続く
英国の離脱は、大国主導の統治体制からリーダー不在の時代への突入を意味する。国際政治学者イアン・ブレマー氏が予測する新しい世界の姿とは。
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PART3
盟主ドイツの試練
英国の離脱で最も影響を受けるのは、EUで経済的メリットを最も享受していたドイツ。「第2の英国」を防ぐためにも、ドイツには対EU戦略の見直しが求められる。
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PART4
対EU、前提に狂い企業にコスト増も
英国のEU離脱は各国の通商交渉の中身や時期にも影響を与える。企業は複数のシナリオに応じた戦略の再点検が必要だ。
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PART5
試される資本主義
ペンシルベニアの寂れた街で、トランプ氏はTPP離脱とNAFTA脱退を明言した。米国で台頭する保護主義とポピュリズムは、世界に広がるのか。