2017年7月10日号
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PART1
裸の王様だったのか
百貨店業界の盟主、三越伊勢丹HDで今年3月に突然起きたトップ交代劇。事実上解任された大西洋・前社長がインタビューで語ったのは、組織マネジメントに対する深い反省だ。百貨店事業を改革しようと、現場を鼓舞してきたが、役員や幹部との亀裂は修復不可能なまでに広がった。老舗の再生を目指したトップは、なぜつまずいたのか。経営者に残した教訓は少なくないはずだ。
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PART2
名門・寡占企業で相次いだ交代劇
PART1で見てきた三越伊勢丹だけでなく、あらゆる業界でクーデターが発生している。過去の事例を振り返ってみると、業界を代表するような名門企業や寡占市場にいる企業が並ぶ。本来は外に向かうべきエネルギーが社内闘争に費やされている側面があるようだ(肩書は当時)。
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PART3
「政変」の代償 苦闘続く新体制
2016年春、四半世紀にわたってグループを率いた鈴木前会長がトップを退いたセブン&アイ。本人は「辞めさせられたわけではない」と話すものの、退陣を企てた勢力は確かに存在した。それから1年余り。新体制は負の遺産と向き合いながら、新たな統治の確立に苦闘している。
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PART4
クーデターに勝者なんていない
人類の歴史は、クーデターの歴史でもある。集団で社会生活を営んでいる以上、意見の対立は避けられないからだ。起きれば必ず、その代償を支払うことになるクーデター。私たちは、いかに対峙すればいいのか。