2016年5月9日号
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PART1
長い会議に意味はなし
エクセレントカンパニーの現場から「会議の時間」がどんどん消えている。先行きが見えない時代に意思決定に時間をかけることがいかに無駄か、気付いたからだ。会議なしに即断即決、誤ったら朝令暮改──不確実な時代を生き抜く方法はこれしかない。
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PART2
強い会社の「凄い意思決定」
「会議なしの即断即決経営」を推し進めるには、従来とは異なる意思決定が欠かせない。意思決定者の背中を押し、たとえ結果が裏目に出ても社内に不満が生まれない。そんな仕組みが必要だ。不確実な時代を生き残ろうとする先進企業それぞれの試みを紹介する。
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凄い意思決定 1
人工知能に任せる
役員の前に巨大なモニターが置かれ、今後の経営方針が次々に映し出される。事実上、CEO(最高経営責任者)を務めるAI(人工知能)が、国際関係や市場環境、天候などあらゆるデータを計算しはじき出した結論だ。企業買収から事業進出・撤退までどんな難題も次々に意思決定が下されていく…。
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凄い意思決定 2
独自のルールで決める
世界的電機メーカー、オムロン。同社の代名詞は、健康関連から車載用部品まで、約100の事業を並行して進める多角化・リスク分散経営だ。その戦略の有効性は業績にも表れており、2016年3月期の売上高は8336億円で、営業利益623億円。営業利益率は7.5%に達する。
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凄い意思決定 3
“神”に聞く
「歴史ある会社を建て直す。今日は両社にとって素晴らしい日だ」 4月2日土曜日、台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘董事長はこう宣言した。隣に座るのは、VUCAの時代に従来戦略が通用しなくなり、今日の衰退を迎えたシャープの髙橋興三社長(PART1参照)。同日、鴻海はシャープとの買収契約を締結した。
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PART3
とっとと決めれば、生産性は上がる
即断即決の経営を進めるには、意思決定の仕組みを見直すとともに、会議を減らす努力も欠かせない。日本人が会議をやめられないのは「会社の形」「脳」に問題があるからだ。早く決めればそれだけ成長できる。「今、やるべき経営」は小学生でも分かる単純なものだ。