2017年4月24日号目次
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PART 1
狂気の人事抗争が招いた政治介入
税金の投入で特別に存続を許された東京電力の内部では、会長と社長が反目し合っていた。政府はトップ人事に介入し、大物経営者を会長に、改革派の若手を社長に抜擢した。
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PART 2
「福島のため」が御旗 焼け太りの最強東電
「福島のため」という錦の御旗の下、官民挙げた東電成長ストーリーが作られた。混乱に乗じて東電は強さを取り戻そうとしている。根拠を3つ挙げよう。
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PART 3
経産省が主導した矛盾のシナリオ
今回の改革の最大の勝者を挙げるとすれば経産省だろう。東電改革を業界再編までつなげようと動くが、改革の現実味には疑問符も付く。
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PART 4
金融業界こそ隠れた勝者
官民一体となった東電改革。共同歩調を取ってきた金融機関はひそかに笑う。社債市場でも東電債が人気を集める。何が起きているのか。
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PART 5
このままでは全員が敗者に
既得権益を守った東電改革は、国民やメーカー、電力会社に犠牲を強いる。市場を無視した救済はモラルハザードを引き起こし、日本経済の活力を奪う。