2016年4月18日号
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Part 1
最先端行く永守経営
代名詞のM&A(合併・買収)は今や世界に広がり、日本電産はグロール企業となった。将来を見通す独特の嗅覚に強烈なコスト削減、社員の心をつかむコミュニケーション力。永守重信・会長兼社長の繰り出す経営の一手一手は、最先端の経営理論に符合する。気鋭の経営学者が聞く。
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Part 2
「競争の型」を知れば百戦危うからず
なぜ、あなたの会社の経営戦略はうまくいかないのか。最新経営学が示す企業の競争環境の3分類を知れば、その答えが分かるかもしれない。一見、カリスマ創業者の本能に支えられた日本電産の経営は、最先端経営学に裏打ちされていた。
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Part 3
「異端」にこそ先端経営学の真理
副業を奨励する。飲み会を頻繁に開く。チャラ男と根回しオヤジを活用する。若手が社長に授業。これまでの常識では考えられない取り組みが、実は企業の成長に寄与することが分かってきた。硬直した経営スタイルをゼロベースで再構築するのは今だ。
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東京都中央区にあるサイボウズの本社オフィス。青野慶久社長の隣に座り忙しそうに仕事をしている中村龍太さんは、二足ならぬ、三足のわらじを履く会社員だ。名刺入れの中には、常に3社分の名刺が入っている。1枚目は正社員として働くサイボウズ。2枚目は業務委託社員として勤務するIT(情報技術)ベンチャーのダンクソフト(東京都中央区)、そして3枚目は農業ベンチャーのNKアグリ(和歌山市)だ。
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毎月第3木曜日。東京都新宿区にあるニフティの本社では午後6時を過ぎると受付フロアの多目的スペースから、にぎやかな話し声と軽快な音楽が聞こえ始める。缶ビールに缶酎ハイ、ピザに枝豆…。集まった社員は、お酒やつまみを片手に楽しそうに談笑している。
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異業種交流会や様々な懇親会に積極的に顔を出し、たくさんの人間に名刺を配って歩く。「そんなチャラチャラした振る舞いでは、実際のビジネスに育つような強いつながりは生まれない」と批判する向きもあるだろう。しかし、こうしたやり方こそが、リアル経営学の世界では創造性を高める近道なのだ。
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世は空前の「ダイバーシティー(人材多様性)」ブーム。男性主導型の多くの日本企業において「ダイバーシティー=女性活用」と考えるケースも少なくないだろう。実際、管理職登用数の設定や幹部への抜擢などの事例は枚挙にいとまがない。しかし、この言葉が持つ本来の意味とは、「価値観や考え方の違う人材を取り入れ、組織の活性化を図る」ことのはずだ。
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Part 4
豊田章男を育てた経営の羅針盤
「答えを教えてくれない」「最先端の理論を学べない」との批判があるビジネススクール。だが、目指すべき方向を示す道しるべとして使えば、経営学は強力な武器になる。実践を通じて最先端の理論を体得できるビジネススクールが、米東海岸にある。