2017年4月17日号
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PROLOGUE
天災トランプは中国を滅ぼすか
天災と人災が重なる時、王朝が滅ぶ。それが中国の歴史だという。広東・東莞で工場を営む経営者は、「今がその時」と危機を感じ国外移転へと動き始めた。中国を激しく攻撃するトランプ米大統領は果たして天災なのか。
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PART 1
イノベーションは深?で生まれる
ものづくりに取り組むベンチャー企業にとって聖地となっているのが広東省の深?市だ。改革開放後に急成長した町の来歴と、誰もが「製造者」になれる時代がかみ合った。中国政府が目指す産業構造の転換は、深?を“中国のシリコンバレー”にできるかにかかっている。
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PART 2
宿年の課題、解決に追い風
中国が改革開放以降に実現した急成長は、その速さゆえに様々なひずみを生んだ。鉄鋼や石炭の過剰生産や改善が感じられない大気汚染、依然としてある格差……。強硬なトランプ大統領の登場は、実はこれらの課題を解決する好機なのかもしれない。
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PART 3
好機生かせぬ中国の病巣
トランプ政権の対中政策は、中国を世界経済の真のリーダーにする可能性がある。為替操作国の認定はむしろ元の国際化をうながすかもしれない。だが、今の中国がこの好機を生かせるか、前途は多難だ。