2017年3月27日号
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PART1
大きすぎる成功の呪縛
「負け組」だったアサヒを業界トップに押し上げたスーパードライだが、10年以上、販売は下降局面にある。過去の大成功ゆえに変えられない呪縛にさいなまれてきたが、ここにきて、ようやく改革への機運も出てきた。
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アンケート
20代が支持、シニア離反か
20代が支持するも、発売当初からの愛飲層、50代以上に離反の兆し──。アサヒ「スーパードライ」に対し、消費者のこんな評価が浮かび上がった。 本誌がマクロミルを通じたアンケートで、20~70代の計624人から回答を得た。ビール離れが進む若い層の開拓がスーパードライの課題とされるが、アンケートでは意外な結果が出た。
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PART2
ハイネケンの背中、はるか遠く
国内の人口減が進む中、海外展開なくして、30年ブランドが成長し続けるのは難しい。アサヒは1兆円超の買収でビールの本場に攻め込むが「世界ブランド」への道は険しい。
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COLUMN1
長寿ブランド、「今」を演出する技あり
発売から数十年以上がたった今も、根強い人気を誇る「長寿ブランド」の数々。「ブランド固有のコンセプトや強みは維持しつつ、そのイメージを損なわない範囲で新しい手も打ち続けている」(青山学院大学の久保田進彦教授)のが共通点だ。
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COLUMN2
30周年の「明暗」にみる変化対応
世界で最も作品数の多いロールプレイングゲームのシリーズ……。今年2月、ギネス世界記録にこんな認定を受けた日本発のゲーム作品がある。ゲーム好きでなくとも、多くの人が一度は目にしたことがあるだろう。スクウェア・エニックス(以下スクエニ)の「ファイナルファンタジー(FF)」だ。
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PART3
ブランド延命の極意、過去を捨てる勇気
どんな革新的なブランドも、時代を経れば陳腐化する。過去の成功に固執すれば競争力を失う。花王の衣料用洗剤「アタック」が示すのは、変わり続けることで「鮮度」を保つことの重要性だ。